朝食を抜くと痩せる?それとも太る?
ダイエット中、「朝は食べない方がカロリーを抑えられる」と思っていませんか?
確かに朝食を抜けば一時的に摂取カロリーは減りますが、実はそれが逆に“太りやすい体”を作ってしまう可能性があるんです。
特に、米国国民健康栄養調査(NHANES)を基にした大規模な研究では、朝食欠食が死亡リスクや心血管疾患のリスクを高めるという衝撃的な結果も報告されています。この記事では、朝食を抜くことの本当のリスクと、健康的に痩せるための朝の習慣について詳しく解説します。
朝食を抜くと太りやすくなる理由とは?
「朝食抜きは痩せる」という説が根強い一方で、実際には太る原因になりやすいというデータがいくつもあります。
朝食を抜くと、昼食時に強い空腹感を感じて過食してしまうことがあります。また、朝にエネルギーを補給しないと、体は“飢餓状態”と判断し、脂肪を蓄えやすくなるという報告もあります。
さらに、朝食をとらない人は血糖値の変動が大きくなりがちで、インスリンの働きが乱れることも。これにより脂肪がつきやすくなり、太りやすい体質になるという悪循環に陥りかねません。

NHANES研究が示した「朝食欠食」の深刻なリスク
米国で行われた大規模な健康調査「NHANES(National Health and Nutrition Examination Survey)」のデータを基にした研究では、朝食を抜く習慣のある人に驚くべきリスクがあることが明らかになりました。
研究の概要:
• 対象者:40歳以上の24,011人
• 追跡期間:平均7.7年間(2015年末まで)
結果:
• 1日1食の人は、3食摂っている人に比べて全死因死亡リスクが30%増加。
• 特に、心血管疾患による死亡リスクは83%も高い。
• 朝食を抜く人は、摂る人に比べて心血管疾患死亡リスクが40%高い。
• 昼食・夕食の欠食も、死亡リスクの増加に関連。
この結果からもわかるように、朝食を抜くことは単なる「食べ過ぎ防止」にはならず、長期的に見ると健康に深刻な悪影響を及ぼす恐れがあるのです。

朝食抜きがダイエットを邪魔する理由
朝食を抜くことで一時的に体重が減ることもありますが、その多くは「水分」や「筋肉の減少」が原因。脂肪が効率的に燃焼されているとは限りません。
また、朝食を抜くと代謝が低下し、1日を通してエネルギーの消費量が少なくなる傾向にあります。その結果、基礎代謝の低下につながり、「太りやすく痩せにくい体質」に陥ってしまうのです。
さらに、朝の食事をとらないと、昼食や夕食でのドカ食いにつながりやすく、血糖値の急上昇・急降下を繰り返すことになります。これは脂肪を蓄積する原因にもなりかねません。
「痩せやすい体質」を目指したい方はこちら
👉【筋肉を残しながらダイエットをする方法とは?】
健康的な朝食の選び方とは?
朝食を食べることは大切ですが、何を食べるかも非常に重要です。
おすすめの朝食メニュー:
• オートミール+ナッツ+バナナ
食物繊維・良質な脂質・ビタミンがバランス良くとれます。
• ギリシャヨーグルト+ベリー類+ハチミツ少量
高たんぱく&抗酸化作用があるベリーで、美肌・代謝アップに◎。
• 全粒パン+アボカド+ゆで卵
ビタミン・ミネラル・たんぱく質が摂取でき、腹持ちも良好。
時間がない朝でも、バナナやヨーグルトなど、簡単に摂れるもので代用してみましょう。

まとめ:朝食は「食べて痩せる」ためのカギ!
朝食を抜くことは一見、ダイエットに良さそうに見えて、実は健康・体重のどちらにも逆効果なケースが多いことがわかりました。特にNHANES研究が示したように、長期的な死亡リスクの増加という深刻な影響も見逃せません。
朝食は代謝を上げ、血糖値を安定させる重要な役割を担っています。ダイエット中こそ、毎朝しっかりとバランスのとれた食事をとり、健康的に体重をコントロールしていきましょう。